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それは確か1996年の秋のことです。ある日友人に、『山スキーの板を買いに行くので、一緒に行けへん？』と誘われ、僕はその時たまたまヒマだったので付いて行ってみたのです。場所は大津の『岩と雪』。 もともと冬山登山は行っていたために山スキーの存在はその時すでに知っており、『山スキーって気持ちよさそうだなぁ。ただ難しそうなので僕には無理そうだなぁ。』と思っていたのでした。それが、友人が板を購入し、ふふふとニヤケているのを見ているうちに、『ひょっとしたら僕にも出来るカモ。。いや、きっと出来るだろう。・っと言うか、やってみなけりゃ分からんじゃないか。。よし！それでは。』ということで、気が付けば板はおろか靴からストックから道具一式を手にしていたのでした。一式で十数万円。たまたま付き添った僕が友人の３倍くらいの買い物をしたのでした。 それ以前の僕のスキー経験は、大学時代にただ一度だけ無理矢理？バスツアーに連れて行かれただけでした。その時のスキーの記憶は無く、女の子とココアを飲みながらおしゃべりしていた楽しい記憶があるだけです。と言うわけでスキー経験は無いに等しいのでした。 それでもやはり、新しい道具を手にするというのはいいですねぇ。自分の部屋でこっそりと板と靴を履いて、『こんな感じかなぁ』なんてポーズを取ったりして。ははは。ハズカシイですけど今でも鮮明に思い出すことが出来ます。これから始まるであろう楽しいスキーライフに大きな希望を抱くのでした。 しかし、その希望は早くもゲレンデデビュー戦にて見事に打ち砕かれるのでした。現実はキビシイです。涙。。。 |